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森下佳子さん 肉声

今日はMLに感謝です!ラジオのニッポン放送「福沢朗ラヂオ☆スターリラックス」に森下さんがゲストで出演!という情報を流していただいたので、聞くことが出来ました。

ちなみにずっと森下けいこさんだと思っていましたが、正しくは森下よしこさんでした。番組宛に質問ファックスも何度も送ろうとしたのに、エラーで送れませんでした(涙)初めて声を聞いたし、年も私と一つ違いということも分かってビックリ。でもよく考えれば、あのドラマセカチューを描ける年代の人ということですよね。石丸さんも確か同じくらいの年齢だし。
プロフィールとしては東大卒でリクルートに入社、その後プロットライターを経て脚本を書くようになったそうです。学生時代は自ら学生劇団に入って芝居をやっていたとのこと。

聞き逃した方のためにうろ覚えながら少し内容を・・・言葉通りではありませんし、順番もめちゃくちゃだし、全部を覚えてるわけではないのでご了承下さい。

Q.舞台の脚本とテレビの脚本の違いは?
A.舞台の方が言葉が多い。表情は遠くのお客さんまで届かないから、セリフで全て表現する。でもテレビはカメラが近くまで寄れるので、言葉は少なくて、周りの小物などで表現する。ここで何をアップにする、とかは監督の領域になるので書かないが、赤ペンがある、ということを書いておけば、だいたい赤ペンがアップになっている。

Q.原作が無い場合、テレビドラマの脚本は視聴者の反応によって話を変えるのか?
A.私はあまりそういう事を言われた事はないですね。1、2話放送の時点で3話の話を変えるという事はまず無理。だいたいその頃には6話くらいを書いているので、お客さんの反応によって少しその後の展開をこうした方が、ということはあるけど。(うろ覚え・・・そこまで言ってなかったかも)

Q.リスナーからの質問。「『世界の中心で愛をさけぶ』や『白夜行』では原作を昇華した内容に感嘆しました。原作にない部分はどのようにして肉付けしているのでしょうか」
A.パイを大きくしたいという思いがあります。例えばセカチューでは原作では二人の世界、サクと亜紀ちゃんのことだけしか書かれていないけれど、その親世代もテレビは見ているし、二人だけで生活しているわけではないから、二人以外の視点を入れることによって視聴者も感情移入できるかな、と。亜紀ちゃんの母親だったらどう思うだろうとか、視点を変えて考えてみてました。

Q.原作があって脚本を書くのと、まったく無い所から脚本を書くのとどちらが難しいか
A.原作があるほうが安心感があります。脚本を書いていて、迷ったりした時に戻れるというか、帰るべき家があるというような安心感。

Q.セカチューの場合は映画もありましたが、意識されましたか
A.映画があったから、良かったです。カセットテープの交換は原作にはなかったけれど、映画から頂いた部分です。

Q.脚本を書くのにどれくらい時間がかかるのか。
A.どうでもいい話なら一日で一話書けるけど、だいたい一話に二週間かかります。

Q.報酬はどれくらい?
A.脚本家のランクにもよります。私は・・・一話あたり、35歳のサラリーマンの平均月収の倍(もう少しかな?と後でつけたし)くらい。橋田寿賀子さんの三分の一くらい。

Q.脚本家はキャストの希望は出せるのか
A.早い段階から作品に参加させてもらっている場合は言えます。でもすでにキャストが決まっていることも多いです。

Q.セカチューでは山田孝之さんでサクをやるという事がきまっていたから、山田さんならこういうサクかなというイメージをつくるのか、それともサクはこういう人物というイメージがあったのか
A.う〜ん、サクはこういうイメージというのはありましたが、実際に山田さんが演じるサクを見ているうちに、またノってくるという感じです。役者さんの演じる姿をみて、像ができてくるというか。(ココ、なるほど〜と思って聞いていました。連続ドラマならではの書き方ですよね)

Q.セカチューも白夜行も山田孝之さんと綾瀬はるかさんが出演されていましたが、違いを意識していましたか
A.もともと全然ちがう役柄なので、特にはないですが、より自分勝手な、自分中心なように書きました(うろ覚え・・・こんな言葉じゃなかったかも)

Q.自分の書いたドラマを見て
A.泣きます。書きながら泣きます。自分の尊敬する師匠のような方が「自分の書いたもので自分が泣けなきゃだめだ」と。それが出来なきゃ人を泣かせることなんてできないと。

 (この流れだったか分からないけど)
ぶつぶつセリフを言いながら、打っています。端から見たら気持ち悪いでしょうね〜。
(福沢さんは「多重人格者ですね〜」と反応してました)

Q.脚本を書くのに行き詰った時はどうやって乗り切っていますか
A.酒です。

Q.次回作は?
A.次は夫婦もののコメディーを、来年の初めくらいにやる予定です。

Q.最後に一言。森下さんにとってテレビとは?
A.50%は仕事。50%は趣味。


25分くらいのトークでしたが、とってもフランクな感じで、飾らない語り口でした。なんだか久しぶりに「セカチュー」見たくなってきましたよ。それから「平成夫婦茶碗」以来?の森下さんのコメディーも楽しみにしておきましょう。
最近同世代の女性の活躍がまぶしいなあ。今一番見たい映画がオダジョーの映画「ゆれる」なんですが、これを撮った監督さん(オダジョーが羨む才能の持ち主)も私より若いんですよね。私もがんばろうっと!


実はうちにはラヂオというものが、防災用のちっちゃいのしかなくて、しかもハンドルをぐるぐるまわすと充電されて、音が聞けるというシロモノ。番組聴いてたら後半だんだん音が小さくなって、でもぐるぐる回すとしゃべってる声が聞こえなくて、ってことを繰り返していたのでちょっと内容飛んでるかもしれません。


2006-05-27(Sat) 22:02| 世界の中心で愛をさけぶ| トラックバック 0| コメント 9

再放送

6日から『世界の中心で、愛をさけぶ』の再放送が始まります。

1月 6日(金)16:00〜16:54 1話
1月 8日(日)15:00〜16:54 2話・3話
1月10日(火)14:00〜15:56 4話・5話
1月11日(水)14:00〜15:56 6話・7話
1月12日(木)14:00〜15:00 8話
1月13日(金)14:00〜15:00 9話
1月16日(月)14:00〜15:56 10話・11話

私は『白夜行』の世界に浸りたいので見るつもりはありませんが、まだあのドラマを知らない人がたくさん見てくれたらいいな、と思います。今見たらTBSアクセスランキングで17位でした。放送開始したらどの位ランクアップするかな。でも再放送はカットされるシーンがあるのでもったいないですね。どのシーンもカットしてほしくないのに。

深夜には『H2』も再放送するんですね。(ちなみにH2は15位!)こうなったら『恋がしたい 恋がしたい 恋がしたい』も是非放送してほしい。私はこのドラマはリアルタイムで少し見てたけど、山田君ファンになってからは見ていないのです。渡部さんも出てるし、やってほしいけどどうかなあ。


ところで皆さん雑誌はどれを買いましたか?私は少し風邪をひいてしまい、外に出ることができないので、ブログ巡りでどれにしようか品定めしています。あまり雑誌は買わない私ですが、テレビジョンとセブンティーンは買ってもいいかな?と思ってます。写真が目当て。明日には本屋さん行けるかな。


2006-01-05(Thu) 21:21| 世界の中心で愛をさけぶ| トラックバック 0| コメント 3

国際エミー賞 残念

「世界の中心で、愛をさけぶ」が国際エミー賞の最終選考に残ったというニュース、覚えていますか?前に書いた記事です。

10月17日にノミネート作品が発表されるということ、忘れていました。結果を見に行きましたが、残念ながら5作品には含まれていませんでした。国際エミー賞HP。2ページ目のTV MOVIE/MINI SERIES部門でエントリーしていたのです。やはりUnited Kingdomが強いみたいで、各部門でイギリスが目立ちましたね。賞は取れなくても、ノミネートされればいいな、と思っていたのでとても残念です。


2005-11-07(Mon) 22:38| 世界の中心で愛をさけぶ| トラックバック 0| コメント 3

お気に入りのシーン 最終話

今回見た時は初めて冒頭の現代サクの語りから涙でした。

生きているものへの思いは死者に勝っていくという、その残酷な事実に返せる言葉が僕にはもう無い。
亜紀の死と過ごした17年が終わっていく気がした。
きっと流れる血は、いつしか君の記憶さえ彼方へと運ぶだろう。
僕はあと何度、君の名を呼ぶんだろう
あと何度、あんな朝を迎えることができるんだろう
与えられた未来と失われる過去の狭間で君の名を呼ぶ
・・・亜紀


涙を流して朝を迎え、ありえない現実に期待する日々がつらくなり、「もう、無理だと思ったんです。」と言っていたサクが、もう亜紀の事を忘れてしまうかもしれないと思う。忘れられないこともつらかったけど、忘れていくこともつらいことなんですね。同じ思いを共有してきただろう亜紀パパでなければ、サクを解放してあげることはできなかったんだろうなあ、としみじみ思いました。


サクちゃんが亜紀の最期に一緒にいられなかったこと、亜紀が骨になってしまう前に一度も会いに行かなかったこと、これはその後の17年に影響を与えたのではないかな。お葬式というのはつらいけど、亡くなった人にさようならする大切な儀式なんだと思うようになりました。最後に亜紀ちゃんのあの穏やかな死に顔を見ていたら、ひょっとしたら骨を持ち続けることは無かったのかも。もう、ドラマなんだからそんなこと考えてもしょうがないのに、いろいろと思いがめぐります。


抜け殻のようなサクちゃんを立ち直らせようとする幼なじみ三人組、スケちゃんの「いてえだろ、腹へんだろ、くそすんだろ」の辺りからはまたまた号泣ですが、とどめはやはりサク父。あの温厚そうな、サク母にやられっぱなしのサク父が偉大な父になった瞬間。涙が止まりません。

「何をいまさら傷ついたフリしてんだ。お前がとどめを刺したようなもんじゃないか。分かってたんだろ、ああ、もう死ぬわって。分かってて連れ出したんだろ。やりたい放題やって、自分が一番かわいそうか。悲劇のヒーローは大威張りだな。」
「誰も俺の気持ちなんか」
「ほら、亜紀さんのためじゃなくて、自分のために泣いてるだけじゃないか」
取っ組み合いになる二人。胸ぐらつかまれて庭に放り出されるサクちゃん。サク父は大きいんです。このシーンすごい迫力。
「どうして死んだ者の頼み一つ聞いてやることもできない。
どうして送ってやること一つできない。
なさけない・・・」



とうとうウルルへ。アボリジニの世界では生と死は一体。死んだら全てが土に還り、また新しい命を育てる。死んでもサクちゃんと皆とずっと一緒にいられる場所に行きたい。だからこそ亜紀はウルルに行きたかったのではないか、ウルルに骨を撒いてほしかったのではないか、と今回改めて見て思いました。
一話冒頭と同じ「亜紀ー!」のシーンを最終話で見せる。でも、けっして同じではないです。素晴らしい演技。素晴らしい演出。素晴らしい言葉。特に最後の一言が効きますね。恐ろしいほど泣けてくるけど、大好きなシーンです。

なぜだか世界が色を失っていた。
あんなに青かった空も、赤かった土も、
そんな世界の中で、きっと骨だけは白く、変わらない真実だった。

温度も無い、重さも無い、吹けば飛ぶような白い粉。
それが亜紀だった。

「亜紀ー!」

僕の好きな人だった。



亜紀が死んでからずっと、亜紀が死んだことを忘れないようにあの骨のビンを持っていたサクちゃん。でも視聴者の中でビンを持っていたのはずっと緒方サクでした。それがオーストラリアから帰って、自分の部屋で同じように小瓶をサクちゃんが手にしている。ドキッとしましたね。

そしてさらにドキッとしたのが定位置での谷田部先生とサクの会話。

「ちゃんと、送ってあげられた?廣瀬。」
「これが亜紀なんだって思うと、やっぱりできなくて。
 でもずっと持ってようかなって。」
「忘れないように?廣瀬といたことを」
「亜紀が、死んだことを」

あああああ、そうだったんだ。だからずっとビンを持っていたの。だから全部の思い出の品、ウォークマン、カセット、写真をしまいこんだの?サクちゃん、つらすぎるよ。でもお医者さんになることを決意したんです。

そしてサクちゃんの17年間が始まる。第一話のサクと同じように起きたら泣いていて、同じセリフを言う。肩をトントンされて、亜紀じゃないか、とありえない現実に期待してがっくりする。

朝起きると泣いている。
悲しいからではない。
夢から現実へと戻ってくる時、
またぎこさなくてはならない亀裂があり、
僕は涙を流さずにそこを超えることはできない。

何度も確かめて、それでもなお、ありえない現実に期待する。
そんなことあるはずもないのに。。


2004年に戻って「それが僕の17年だった。」
これでなんか全て納得させられます。第一話の時点では違和感がありすぎる緒方サクと山田君のサクちゃんがつながったのです。


今回見て一番泣いた緒方サクと明希のシーン。やっぱり何かを失うことは、何かを得ることだったのだと、亜紀が言ってた通りだったよね。それを一樹の父親の事でちゃんとわかっていて、だからサクの背中を押してあげる明希。亜紀の存在がサクの中でずっと生き続けることもわかっている、それを許していける明希。「そんな恋は二度と、ないよ」と言えるなんて、サクの事本当に好きでいてくれてるんだなあ、強い女性だなあって感謝したくなりました。

「変な、言い方だけど、彼がいないことが私を育ててくれたっていうか。
 亜紀さんの骨が、松本君にがんばれって言ってくれたんじゃないの?
 松本君はそれに応え続けてきたんじゃないの?
 すごいことだと思う。
 そんな恋はきっと二度と、ないよ。
 かけがえのない17年をこんな形で終わりにしてもいいの?」



そしてサクと亜紀パパの再会。かなり山田君の作り上げたサクちゃんを意識して演じてくれた緒方さん、ありがとうございます。お約束の亜紀パパのサクちゃんいじめ、健在で嬉しかった。
「まだ生きてたのか」
「あ、あの、すみません。
 あの、亜紀に、亜紀さんに謝らせてください。」
「昔も言ったと思うが、人に会ったら挨拶しなさい」


もう、語りつくされている亜紀パパとサクの海辺のシーン。やっぱり亜紀パパはずっとずっとサクが自分から来てくれるのを信じて待っていたのだと思います。BBSでなぜオーストラリアで渡さなかったのか、偽善者廣瀬真とか議論もありましたけど、サクちゃんが骨を撒けなかった事を知っていたと思うから、まだ渡す時ではないと判断したんでしょうね。ずっとサクの事を気にかけてくれてたんだと思います。

「寂しいんだろう。俺もそうだ。
 見たくもないことまで夢に見ていたのに、見なくなってね。
 最近では思い出すのにも時間がかかるようになって。
 あの時はどうだったか、なんて女房に確かめるようになって。
 でも、忘れたいのでも、忘れないのでもなくてね、
 人間は忘れていくんだよ。生きていくために。
 まあ、そんなことはお医者様に説教してもな。

 よくがんばったなあ、サク。
 人の生死を扱う仕事はつらかっただろう。。
 もう、充分だ。ありがとう。」



「ソラノウタ」
生きていくあなたへ

もしも、おまえが
枯れ葉って何の役に立つのって
     きいたなら、

 私は答えるだろう
病んだ土を肥やすんだと。

おまえは聞く
 冬はなぜ必要なの?

すると私は答えるだろう
   新しい葉を生み出すためさ

 おまえは聞く
葉っぱはなんであんなに緑なの?

 そこで私は答える
なぜって、やつらは命の力に
   あふれているからだ

おまえはまた聞く
夏が終わらなきゃ
いけないわけは?

わたしは答える
葉っぱどもが
みんな死んで行ける
ようにさ

おまえは最期に聞く

隣のあの子はどこに行ったの?

すると私は答えるだろう

 もう見えないよ

なぜなら、おまえの中に
   いるからさ

おまえの脚は、あの子の脚だ

がんばれ




亜紀はテープではなく、絵本をサクちゃんに遺していた。亜紀らしさのつまった贈りもの。これが「廣瀬亜紀」です。
ここからラストへの流れは圧巻です。どこで骨を撒くのか、ウルルだろうと思い込んでいた私ですが、あのグランドでよ〜い、ドン!走りながら、骨と一緒に走る。これ以上の、これ以外の場所で撒き方なんてありえない、そう思わせてくれた納得のエンディングでした。そしてあのナレーションは一生覚えていると思います。

追いつけない速度で去っていく亜紀を、僕はもうつかまえる事ができない。
生きている限り、君と僕とは遠くなるばかりだろう。
だけど僕は走ることをやめない。
走り続ける僕達のの足跡は、君がいた証だから

「がんばれ、サクちゃん。ピー」

走り終わったその時に、
君に笑って会えるだろう。




最後の最後まで丁寧なこのドラマ、最高です。
「かたちあるもの」が流れる中、亜紀が遺した最後のメッセージをしっかり受け取って、周りの人々それぞれが亜紀と共に生きている。

智世が大きな声で「ベントウ忘れてるよ、あき!」
ボウズがお坊さんになって、たこ焼きパパさんで「たくはち〜」
スケちゃんが「何してもいいけどよ〜、お前さん、好きな女と夢島には行っちゃいけねえよ」
谷田部先生が文化祭でロミオとジュリエットやらせる。「ぶーぶー言わない!もう決めたんだから」
亜紀パパ、ママが堤防でカニクリームコロッケ。
サク父、母が写真館で働く姿。サク、明希、一樹が収まった入学式の写真。
緑の田んぼの中を走る自転車に三人乗りのサク、明希、一樹。


誰かを乗せて走る=一緒に生きること、最後に自転車でサクが登場したのは本当に嬉しかった。

でも本放送の時、もっともっともっと嬉しかったのは、もう見られないと思っていたあの二人が堤防で夕日の中笑って会えた時。こんな笑顔の、幸せそうな二人を見たのはすごく久しぶりだったから。涙の洪水の中、爽やかな穏やかな気持ちになれました。DVDで見る時も、9話あたりからはこの最終話の一番最後を見るまではどうしても途中でやめられない。そうしないと次の日が迎えられないです。見終わると、がんばって生きていこうと、なんだか空っぽになった胸の中に新たな力が湧いてくるんです。すごいことだと思う。こんなドラマはきっと、二度とないよ。

走り終えたその時、君と笑って会えるだろう









2005-10-04(Tue) 02:02| 世界の中心で愛をさけぶ| トラックバック 0| コメント 7

お気に入りのシーン 第10話

今回のタイトルバックはウルルの赤い大地でしたね。
ウルル行きを決断するまでに、サクちゃんと亜紀にはいろんな思いや悩みがあったんですね。簡単に決めたことじゃない。谷田部先生に二人がそれぞれ相談するあたりがドラマらしいですよね。

亜紀は病院のベッドの上でなすすべも無く弱っていく。生きているのか死んでいるのか分からない状態より、最後まで生きたい。最後まで自分らしくありたい、と思っていたのでしょう。そしてアボリジニの思想に惹かれていた。何事にも理由があるなら、なぜ・・・
「私、何のために死ぬんでしょうか」
「それは残された人、一人一人が決めることなんじゃないかな。
 その生き様を見て。
 廣瀬亜紀はどんな風に生きてきた?」

「私って、どんな子だった?」
小さい頃から頑固で負けず嫌い。かっこつけの泣き虫。
最後の両親との食事で自分の生き方を確認する亜紀。かにクリームコロッケの由来と共に語られる幼稚園時代の負けず嫌いエピソード。
ちょっと、、、うますぎるよ、森下さん。

一方サクちゃんは「世界で一番青い空が見たい」という亜紀の願いを叶えてあげたいと思った。でもそれは死期を早めることになる。悲しむ人は一杯いる。それでも亜紀の最後の願いを叶えるべきなのか。決意を固めた亜紀より、サクちゃんの悩みの方が大きい。何回も、何回も亜紀に意志を確認しています。

「亜紀は生きることをあきらめたの?」

「亜紀、ほんとにこれでいいのかな?」

相談した谷田部先生は
「迷うくらいならやめといた方がいいと思うよ。
 もしものことがあったらあんたのせいだっていう人もいるかもしれない。
 あんた自身もそう思ってしまうと思う。違うかな」

仏壇のおじいちゃんにも相談するサクちゃん。おじいちゃんが貯めてくれてたお金でチケットを買う。亜紀にチケットを渡しながら、それでもまだ意志を確認するサクちゃん。この病室での悩める顔が本当に辛そうで、でも一生懸命亜紀の事考えてて、いい顔なんです。

「亜紀、本当に行きたいんだよね」
「うん」
「ごめんね。わがままばっかり」
「そんなこと、全然」

ウルル行きの準備のために亜紀の部屋にしのびこんでいた時、それが亜紀のいない世界のように感じて、たまらなくなったサクちゃん。

誰かの痛みも、
受けるかもしれない非難も、
一人で死を看取る恐怖も、
すべてを超えて、ただもう、二人で空が見たいと思った。

ようやくサクちゃんも吹っ切れた。決意の顔です。
「行こう、亜紀。一緒に、見に行こう、空。」





旅立ちの朝、サク母がお守りを渡す時、こう言います。
「何するつもりか知らないけど、あんたはまだ17なんだから。
 なんかあったら半分は親のせいなんだからね」
この日がサクちゃんの誕生日だって事、17歳になったって事、ちゃんと覚えてるんですよね、お母さん。それに気付いた時、泣けて仕方ありませんでした。自分ならこんな風に息子に誕生日にお守り渡すことなんてできない、そう思いました。強い愛情を持ったお母さんだなあって。


bearさんが以前見つけてくれましたが、当時私はBBSにこんな書き込みをしました。
>>>ところでサクちゃんはアキが大切な人へ宛てたテープをベッドの上に置くのを黙って見ていたのでしょうか。遺書のようなものですから、それを一つ一つ丁寧に置いていくのを見ているのはどんなにつらかったことでしょう。

サクちゃんが出発の日に病室に入った時にはベッドの上にテープは置いてなかったけど、お父さん達が見た時にはベッドの上にきれいに並べられていた。だからきっと亜紀がゆっくりと一つずつ置くのを、泣きそうになりながらサクちゃんは見守っていたんだろうと思ったのです。


亜紀がサクちゃんをタクシー乗る時にドンって押したのは、初めて見た時はビックリしました。サクちゃんに迷惑かけたくないという気持ち、すごく亜紀らしいけど、サクちゃんにしてみたらショックだし、悲しかっただろうと思います。でもサクちゃんはそんな亜紀の強がりも、何もかもを、優しく包み込む。駅のホームでのやりとり。アジサイの丘からつながる、私の大好きな、大好きなシーンです。

「なんかあったらどうすんだよ」
「だって、、、これ以上迷惑かけられないよ
 私、死んだら、どうするの?」
「かついで戻ってくるよ」
「重いかも」
「いいよ」
「くさるかも」
「いいよ。亜紀はそのまんまでいいんだよ」


サクちゃんの話し方、亜紀を見つめる眼、なんて優しいんでしょう。アジサイの丘の「いいよ」よりも切ないほど深くて、優しいのです。死を目の前にしてこんな会話ができるものかしら。あの二人ならでは、という気がします。

空港でのラストシーン、カメラテストなしで一発本番だったそうです。亜紀ちゃんのゆらゆら泳ぐ眼、薄れゆく意識の中での言葉は圧巻でした。いろんな二人の思い出からつながる言葉だと思います。最後に天国=大好きな人の腕の中で、亜紀ちゃんはきっと世界で一番美しいものを見て、世界で一番美しい音を聞いていたのだろうと思います。亜紀の目に映っていたのはサクちゃんとウルルの青い空だったのかも。

「サクちゃん
 やっぱり、あの世なんて、ない。
 天国なんて、ない。」
「しゃべるなよ」
「ここ、ここ、天国だもん。
 好きよ、サクちゃん」



「・・けて・・・ください。
 たすけて・・ください。
 たすけてください。」






 



2005-09-09(Fri) 23:24| 世界の中心で愛をさけぶ| トラックバック 0| コメント 5

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